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未払い残業対策

こんな社員はいませんか?

■所定労働時間 9時~18時
■月間所定労働時間 170時間
■月給 30万円(基本給25万円、営業手当5万円)
■職種 営業職
■営業職には営業手当を支給し、残業代は支払っていない。
■営業手当の具体的内容について就業規則に明記していない。
■毎日18時には会社に戻り、20時頃まで社内で見積、受注処理等の業務をおこなう


このような社員がいた場合、この社員が退職後に一人でも加入できる労働組合に加入し、
残業代を請求してきた場合の支払わなければならない【未払い残業代】は・・・

※ 毎月40時間×12か月= 1年間で480時間分が未払い状態
※ (30万÷170時間)×1.25×480時間=約105万円

労働債権は2年間さかのぼっての請求が可能ですので、【210万円】を支払う必要があります

労働基準監督署から同様の社員に対して全ての是正命令が出た場合、
同様の営業社員が50人いた場合、210万円×50人=1億500万円です

さらに、労働基準法違反の制裁として【付加金】が課される場合があります。
【付加金】は最大で未払残業代金と同額となり・・・、
支払い総額は2倍の 2億1,000万円となります

これは決して対岸の火事ではありません

私自身、労働基準監督署の臨時検査で【是正勧告】を受け、100人程度の社員に対して【未払い残業】を支払わざるを得なかった経験があります。
(その際は、労働基準監督署との折衝で若干の調整はできましたが・・・)

未払い残業(サービス残業)とは

「管理職なら残業するのがあたりまえ」
「営業に残業などつくはずがない」
「残業をするのは能力が低いから」
「残業する社員はよくがんばっている」等々

経営者のおっしゃる気持ちは痛いほど理解できます。まさにおっしゃるとおりだと思います。

実際に多くの会社で当たり前のように「サービス残業」はおこなわれています。

それがなかば会社の強制の場合もあれば、社員の自主性から行っている場合もあります。
しかし、現実問題として、今も恒常的に「サービス残業」がおこなわれているのは、紛れもない事実です。

ほとんどの社員は「残業が必要なのは自分の能力が低いから」「会社のために自分は頑張る」という気持ちでしょう。
私自身も「僕は時間で働いていない」「給与をもらっているのだから、給与分は成果で返さなくては・・・」
と心底思っていた社員でしたから・・・

しかし非常に残念ですが、現在はそんな考え方は通用しない時代ではなくなりました。
「残業代を払え!」と、声高に労働基準監督署に駆け込む社員が急増しています。
もちろん労働組合(ユニオン)等にも然りです


未払い残業(サービス残業)請求パターン

【未払い残業(サービス残業)】の請求はパターン化されています。

■ 残業代の上限が決まっていて、それ以上は支給されない。
■ タイムカードがなく出勤簿のみで、残業代は毎月固定分しか支給されない。
■ 実質的に管理職ではないのに、管理職だからという理由で残業代が支給されない。
■ そもそも残業代が支給されない。
■ 営業職には営業手当が支給されているので、残業代が支給されない。
■ 年俸制だからという理由で残業代が支給されない。


基本的には、これらのパターンを潰してしまえば、【未払い残業(サービス残業)】のリスクからは逃れられることになります。

未払い残業(サービス残業)で会社が倒産

「そんなうるさい社員は辞めてもらう!」
「まともに払っている会社は大手企業だけ・・・」
「まともに払ったら会社が倒産してしまう・・・」
気持ちはわからなくもないですが・・・。

「うちの会社は大丈夫」
「うちはいい社員ばかりだから」
本当に大丈夫ならいいですが・・・。
『対岸の火事』として放っておく・・・。 これも非常に危険です

近年「未払い残業(サービス残業)」に対する労働基準監督署の取締りが強化され、摘発されるケースが急増しています

厚生労働省は
【賃金不払残業総合対策要綱】【賃金不払残業の解消を図るために講ずべき措置等に関する指針】に基づき、サービス残業解消に向けた対策を強化しているのです。
全国の労働基準監督署が、かつて無い規模での「未払い残業(サービス残業)」の取締りに着手しています


現在、労働基準監督署から是正勧告を受けた会社からの相談が毎日のように社労士に舞い込んでいます。

さらに経営者にとって、頭が痛いのは、インターネットをはじめ、書店でも
「サービス残業代」を取り返す方法のノウハウ本や、会社を訴えるノウハウ本までが出版されている始末です。

また、消費者金融等に対する「過払い請求」が一段落している現在、
一部の法律家が次のターゲットを「サービス残業」に絞っていると考えている動きがあります

このような情勢は、モンスター社員と呼ばれる社員や問題社員をあおり、寝た子を起こす結果になってきつつあります

未払い残業(サービス残業)を予防するには

「未払い残業(サービス残業)」のトラブルを予防する方策としては、
単一の対策ではなく、ある種の対策をうまく組み合わせて対処することが必要です。

就業規則を見直すことから始めます。
現在の就業規則は、ネット、書店で購入した雛形を流用したものではありませんか?
現在の就業規則は、作成してから相当期間見直しをしていないものではありませんか?

就業規則はあっても、実態が伴っていない内容では『就業規則がない』のと同じです。
労務トラブルが起こった時にはまったく役に立たないのです。


勤務ルールを定めるのが就業規則ですから、就業規則に「残業をする場合は、残業する理由、残業時間を所定の用紙に記入し、上司に申告・許可を得てからしなければならない」等、残業をするためのルールを明確にしておくことが非常に重要なのです。
残業代の支払についても、その計算方法が間違っていて払いすぎになっている場合も見受けられます。

【残業代の定額払い】をおこなっている会社が多くありますが、そのような場合計算根拠・内訳等その内容などを明記しておく必要があります。


また、多くの会社では、【所定労働時間】と【法定労働時間】に差異があるため、本来は支払う必要がない割り増し残業代をそれこそムダに支払っているケースが目立ちます
業種や勤務形態などの実態に合わせて、変形労働時間制・裁量労働制等の導入により、 【所定労働時間】を見直し、ムダな残業代の支払を削減することが重要です。

就業規則の見直しは、【未払い残業(サービス残業)】予防だけに役立つものではなく、労使トラブル防止に役立ちます。
それこそ、従業員は労働基準法を中心とする多くの法律で守られていますが、会社を守る法律は残念ながら存在しません。就業規則が唯一、会社を守ってくれる武器なのです。


雇用契約書の作成・見直しも重要
契約社員・パート社員・嘱託社員に対しては雇用契約書を作成しているが、正社員には雇用契約書を作成していない会社が多く見受けられます。
就業規則よりも厳しい内容の雇用契約書を定めることはできませんが、勤務条件・賃金・勤務時間が異なる従業員単位で、就業規則で定めることのできない個別条件を細かく定めることが必要です。
是非、雇用契約についても見直しをおこなうことをおすすめします。


勤怠管理・就業管理体制の見直しも重要
タイムカード、出勤簿等現行の勤怠管理のツールが適応できていないケースも多く見受けられます。
ツールを見直すことにより、大幅に残業代を削減できたケースも多々あります。
業種・勤務体系により各々適した勤怠管理手続があります。
勤怠管理体制の見直しは、業務効率化、コスト削減にも効果を発揮します。
是非、勤怠管理・就業管理体制についても見直しをおこなうことをおすすめします。

当事務所では、【勤怠管理・就業管理】システムの提案もおこなっております。
また、その他にも労務管理改善のための様々なサービスを提供しております。是非ご相談ください。

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